逆・泥んこクイズに挑戦! 


私はともこ。てつやさんの事務所「秋葉原アイドルクラブ」に所属するグラビアアイドルで現在28歳、知名度からなるランク付けは「Aランク」である。
私は大学4年の時てつやさんにスカウトされ芸能界入りした。大学在籍中に気象予報士の資格を習得し大学ミスコンテストにも4位に入った事からアナウンサー濃厚かと世間からは見られていたが私はその気はなく芸能界入りを決意した。両親にはある大手テレビは契約社員で労働基準法にも抵触しかねないから、と伝え納得させた。それにアナウンサーだと何かと辛い事(台風中継などのフィールドレポーター)も結構あるので私の決意はぶれる事はなかった。
私は佐賀県出身で160cm、50kgの3サイズはB88W64H98の健康的で色白の丸顔、声はアニメボイスとして世間的にはそう言われた。大学在籍中はお天気お姉さんとしての仕事のみで大学に専念し卒業後はお昼の情報番組のお天気お姉さんを務めながらグラビアや歌手それにクイズ番組にも引っ張りだこだった。
私は見た目は童顔のアニメボイスなのでよく小倉優子ちゃんタイプと言われがちだが実は頭のよさや雑学力、柔軟性では眞鍋かをりさんや福田萌ちゃんと同じタイプでおばかさん系(!?)クイズ番組こそは嫌われたが他のクイズ番組にはよく出させて頂いた。
ただ今年本業のお天気お姉さんについては情報番組そのものが終焉しその分野は失職していた。お天気お姉さんではよくリクルートスーツを着こなし「アイドルらしくなく真面目だね」など評判が良くいずれは他でも出来るのでは、と評価されるほどだった。グラビアアイドルは25歳まで、の定説は今は昔で実際「純粋に好きなグラビアアイドルは?」のファン投票では1位・ほしのあきさん(32)2位・山本梓さん(28)3位・私と同郷の優木まおみさん(29)4位・南明奈ちゃん(20)5位・小倉優子ちゃん(26)、川村ゆきえちゃん(22)次点・私、と私を除いても4人がトップ5に入るなど私の年でも頑張れる、という勇気を貰っていたのであった。
一方、てつやさんの事務所は名前通り秋葉原にある小さな事務所だったけど良質の芸能人がいた。
エースはなつみ、あさみ、えりな、こはる(いずれも22歳)の4人からなる「ホーリーフォースエンジェル」(意味は聖なる4人の天使)というゴスロリファッションが印象的なアイドル歌手グループでデビューシングルが50万枚売り上げと200万DLという話題性ぶっちぎりのデビューで4年連続紅白出場という良い称号も手にいれていた。
これにAランク級四天王が続き、内容は私ともこと声優アイドルでシングル10万枚で紅白も決めていたゆうこちゃん(20)、ファッションモデルで既婚者のつばさちゃん(22)、同じくファッションモデルでこちらは独身のまきちゃん(21)であった。
あとは癒し系で萌えカフェで働きながらアイドル活動している新人のちなみちゃん(18)がC級でネットアイドルが5人いてそれがいずれもDランクだったものの将来が楽しみで志もあるとてつやさんが語ってくれたことがあった。
てつやさんは40歳の童顔で小太りの見た目と優しい性格から愛称は「てっちゃん」だった。事務所入りするには原則本名公開(例外は既婚でその相手が一般人だった場合プライバシーの関係上非公開OK、ただしつばさちゃんは相手もモデルさんなので本名はきちんと公開)とブログの開設(てつやさん自身「てっちゃんのブログ」を開設していてい1日1更新以上と優秀で模範的だった)が条件だった。私自身もブログは1日1更新で本名で活動していた。
あと「公の場でレギンス、トレンカは履かないように。」との珍指令もあった。これは指示がスタイリストさんまで行く徹底ぶりでてつやさんは「秋葉原の性質(萌え)もあってレギンスなどは萎えちゃうので絶対領域ファッションを勧めたい」と言っていた。これについても全アイドルが私服ですらレギンス等は一切持っていなく、私も同じくであった。


今日は12月。私の最新DVDが来年の1月に発表されるのでその撮影をてつやさん専用のスタジオで行うということだったのでその場所に車で向かっていた。
撮影はハワイと都内だったのでハワイロケは10月にいつもの通りビキニ等グラビアらしい撮影で私自身楽しめたものだった。私のDVD、写真集の売り上げはこの不景気にも関わらず好調でほしのあきさん並の売り上げを記録しておりてつやさんからも褒められていた。
今日はそのてっちゃんも見に来てくれるということをマネージャーさんから聞いていたので益々楽しみだった。(普通は緊張するはずだがここにもてっちゃんの「人徳」が伺え知ることが出来た)
スタジオに着き、早速挨拶に向かった。
そしたら私の目に「珍風景」が広がった。
それは「○×ボード」で動画で見た事が私自身ある。そうこれは「アメリカ横断ウルトラクイズ」のファン投票1位「突撃○×泥んこクイズ」だった。
私がスタジオ内で待っているとてっちゃんが現れた。
「ともちゃん。今日はこれでおもいっきり泥んこになって欲しいんだ(笑)」と笑顔で言ってくれた。私自身小学生の頃は有明海の干潟体験で灰色の全身泥んこになって夢中で遊んだいい思い出もあるしまた23歳時に撮影された初DVDにも干潟体験で泥んこになり童心に返って良い作品が出来て好評だったというのもあった。
「え・・・でも私の知力、雑学力は高いですよ。」と言ったらてっちゃんが、
「大丈夫。今日は逆・泥んこクイズに挑戦だから全部正解してね。」と言ってくれた。
このセットは本格的なものでなんと司会があの「ミスター・ウルトラクイズ」の方で私は驚いた。そして私は泥んこプールの方に向かった。
見渡す限り赤褐色の泥んこプールだったがてっちゃんがこういってくれた。
「色は『本家』通りだけどこの泥は陶芸用の粘土が中心でたとえ泥んこでも洗濯すれば落ちるものだから泥んこ大好きのともちゃんには安心して欲しいんだ。」
「もう、てっちゃんたら。」と口では言ったものの内心では『本家』では泥んこになると洗濯不可だから、と聞いた事があるので安心していた。
てっちゃんとの打ち合わせで5つの衣装があるので1つ泥んこになるごとに着替える仕組みになっていた。あとどのように飛び込むかも打ち合わせで決めた。
司会者がこういった。
「では、これから行われるクイズは、変則ですが元祖○×逆・泥んこクイズです・・・
不正解ですとマットの上、正解しますとお肌に良い泥んこ天国が待っています。」
その言葉に私は笑顔がこぼれた。そう、このクイズは雑学王アイドルと言われた私の賢さをDVDでアピールする狙いがあった。さすがだね、と私はこう思った。
まずは第1問。問題を聞いたら咄嗟に×と分かった。クイズの質はやや難しいものの答えれる範囲だった。それに万が一分からない場合はカメラの撮影範囲外でマネージャーさんが指示をだす仕組みになっていた。
1問めのコスプレは紺の競泳水着だった。ハイレグで背中は見えているタイプだったもののおへそが出ていないなどスクール水着に近くさほどいやらしさはなかった。
私は勢いよく×に向かって走った。そして薄い発砲スチロールを突き破ってみたら視界は泥の海だった。
「べちょっ!」見事に顔と頭の部分を残して赤褐色の泥んこになった。
泥んこプールは泥しぶきがあまり上がらないように設計されており顔と頭には泥がほとんど掛からなかった。てっちゃんが「どう、泥んこの感想は?」と聞いてきたのでこう答えた。
「えへ。柔らかくてつるつる、すべすべして気持ちいいです。」と嬉しそうに答えた。
「ともちゃん、満面の笑顔がいいね〜」とてっちゃんが言ってくれた。そうこの泥質は色は違っても有明海の泥と同じでクリーミーで気持ちよくてっちゃんの愛情がこめられている、そんな気がしていた。ちなみに『本家』では泥んこプールに落ちた場合上がって来た時にバケツの水をぶっかけられる儀式があるけどこれは逆・泥んこクイズなのでそれはなく顔と頭以外全身泥んこになった私は上がったあとお風呂に入り次の問題に進んだ。
第2問が読み上げられ今度も×と分かった。コスプレは紺色デニムのオーバーオールで下がロングタイトスカートタイプとサンダルだった。露出部分は肩から腕とスリットが入っているので膝から下であるのでいやらしさがなく「夏の装ひ」的な感じだった。
私は×に向かって走った。そして、
「べちょっ!」先ほどと同じで顔と頭以外が泥んこになった。
てっちゃんが「ともちゃん、冷たさは感じる?」と言ってきたので、私が答えた。
「えっと、あったかくて気持ちいいです。」そしたら、
「40℃だから温泉気分が味わえるよ。」とてっちゃんが言った。
「えへ。もう、てっちゃんたら・・・」と口では言っていたけど笑顔で答え、それと同時にまたてっちゃんの愛情を感じる事ができた。
第2問が終わり私は泥んこプールから上がった。確かに顔と頭以外泥んこでも「惨めさ」は微塵も感じなかった。それもそのはず『本家』とは違い泥んこが名誉、だったからである。
お風呂に入り着替えて第3問に入った。問題を読み上げると○と思った。
コスプレは赤と白のフリルがたくさんついたゴスロリでスカート丈はミニで下は白のニーソックスと赤い靴でふとももが見える絶対領域ファッション要素もありいやらしさが気持ちあるいわゆる「萌え」ファッションだった。このゴスロリは私のお気に入りでてっちゃんの愛情もある事も感じ取れた。
私は今度は右側の○に向かって走った。
「べちょっ!」今度はお尻から泥んこプールへダイブしお尻から下とウエストの1部分が赤褐色の泥んこになった。これは打ち合わせ通りでうまくいった。
「あ〜ん。この服大好きだったのに〜」とうそ泣きしたらてっちゃんがこう言ってくれた。
「ともちゃん、大丈夫。丸洗いOKだから、このゴスロリは。」
「わ〜い!ありがと、てっちゃん。」と自然と笑顔がこぼれた。
今回はさほど被害も少なめでお尻から下が泥んこになっただけなのでお風呂も短めで済んで第4問に望んだ。
司会者が読み上げるとすぐに○と分かった。衣装は上がデニムパーカー+白のYシャツ+赤いネクタイで下が紺色のデニムマイクロホットパンツ+白のニーソックス+赤いスニーカーという制服っぽい衣装だった。マイクロホットパンツは私は大きなお尻をしているのでぎりぎりではみでなかった。ふとももが丸見えで少しいやらしい部分はあっても実はてっちゃんが「ともちゃんはビキニよりホットパンツのほうがよりかわいく見える(笑)」と言ってくれていたので期待に応えようと思った。
先ほどと同じように○に向かって走っていった。そして、
「べちょっ!」とこれもさっきのゴスロリ同様お尻からダイブしお尻から下が泥んこになったし上半身は綺麗だった。でもここでてっちゃんが仕掛けた。
「ともちゃん。ちょっとごめんね・・・」と言って、
「ぺちょ・・・ぺたぺた・・・」と私のマシュマロほっぺたを赤褐色の泥んこに染めた。
「いやん。てっちゃん、くすぐったいよ〜」と私は自然と満面の笑みがこぼれた。
「泥んこともちゃんだから泥んこ遊びでお山をここに作って。」とてっちゃんから指示が出た。
「もう、てっちゃんたら。」とは言ってみたものの笑顔で「泥んこ遊び」を満喫した。
それでも汚れたのは先ほどと同じでお尻から下とほっぺた位でお風呂も時間短縮が計れたので次の最後の問題に進んだ。
最後の問題は少し難しく5秒待って×と思った。少し心配したマネージャーさんが×と合図を送ってくれてもいたけど。
問題は衣装でバニーガールだったけど上半身が白の毛糸でできたフード付で露出度はゼロだったが下が前の切れ目は浅かったがお尻部分がふんどしで黒パンストもニーパンストでいやらしさが激高の「萌え要素」たっぷりだったからである。
私はこれは全身泥んこになるとてっちゃんに伝えてあったので白いゴーグルを付けて×の方向の向かって走った。そして・・・
「べちょっ!」見事に顔からダイブした。
「うぷっ」私は顔をあげてゴーグルを取った。かわいい顔が目の周りを除いて泥んこになった。てっちゃんが「お疲れ様〜」と笑顔で歩みよってこう言った。
「ともちゃん。5分間だけでいいから泥んこプールの中で泥んこ泳ぎして。」
「うんっ。」私は笑顔で泥んこ泳ぎをした。
プールといっても浅く面積は狭い。けど私は全身を使って「くちゅ、くちゅ」といい音を立てながらもがき泳いだ。
そして私が上がった時、もう私は「赤褐色泥んこバニーちゃん」状態になっていた。顔は目の周りを除いて泥んこパック状態でバニースーツの中まで泥が入りこんで気持ちいいし泥のつき具合もお尻から下はたっぷり付くなどいい状態だった。
最後にてっちゃんから指示が出た。
「ともちゃん。ほっぺたに両手を当てて泥んこ洗顔して」と言ってきたので、
「べちょっ、ごしごし・・・」とやけくそ気味だったけど実行した。そしたら、
「ともちゃん。全身赤褐色の泥んこだけど満面の笑みだし正に『泥んこもしたたるかわいいともちゃん』だよ(笑)」と笑顔で最大級の賛辞を送った。
「えへ。もうてっちゃんたら。でもつるつる、すべすべしていて泥んこパックみたいにやわらかくて気持ちいいです〜」とこちらも目の周りを除いて泥んこになった満面の笑みで送りかえしたのであった・・・

結果的にこのDVDそのものは大ヒットした。けれどこの泥んこ遊びでてっちゃんの事が大好きになり発売になった年の12月、29歳になった私はお菓子のCMスポンサーさんやテレビメディア、多くのファンから惜しまれつつ芸能界を引退してっちゃんと結婚した。そして30歳になるまでの間、私はてっちゃんの事務所で秘書(というよりマスコットガール)として働く事となった。
「はい。これがともちゃんの制服だよ。」
それはあの時のデニムジャケット+白Yシャツ+赤いネクタイとデニムのマイクロホットパンツ+白のニーソックス+赤いスニーカーだった。
「すっかりきれいになったのね。」と私が言ったら、
「ともちゃん。あの時のゴスロリもきれいになったよ。」といってくれた。
さすがにゴスロリは恥ずかしいけどこれはもっと恥ずかしい。けれどてっちゃんはかわいい顔以外で私の好きな部分は、と聞いたら大きなお尻と答えてくれたのでこれは理にかなっていた。ここの事務員さんは黒のリクルートスーツだったので少しうらやましいと思ったけど今日もてっちゃんに両手で98cmあるお尻を愛撫されながらもラブラブな結婚生活を送り事務所も大成への階段を登り始めたのであった・・・

〜FIN〜

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