モデル体験記 (6)


朝起きると、ひなさんは用があって出かけていた。今日の撮影は私だけ。ローションまみれになるのだ。
まず水着。その上から体操服を着て、それからブラウスとロングスカートを着た。

「彩夏さん、今日する事はわかってるね?」監督が聞いた
「あ、はい。ローション、ですよね。」
「そう。今日は彩夏さんのために特別に用意したローションだよ。さ、入って。」
監督に誘われて部屋に入ると、白い猫足の大きなバスタブと青いバケツ数個が並んでいた。よくみるとどれにも気泡が入った液体が入っている。
「こんなに・・・」
「そう。今日はヌルヌルになっちゃうね」
「あ、はい・・・」
「覚悟はできてる?」
覚悟・・・・そうか。確かに結構覚悟がいるかも。でも、覚悟はもうしてる。
「はい。大丈夫です。」
撮影開始。
「はい、彩夏さん、今日は」
監督さんに続けて言う
「はい、ろ、ローション・・・・・ですね。」
「まず触ってみようか。」
バケツに入ったローションに指を入れる。先週もらったサンプルのよりずっと粘りけがあって、指を出すと糸のように液体が垂れていた。
「どう?」監督が聞いた
「えっ、んーと、面白いかなぁ?」
「それじゃあね、座って。」
私はバスタブの横のビニールプールに座った。
「それじゃいきますよ。」監督はバケツを頭の上に持ってきた。
「えっ?えぇー!!」と叫んだ刹那、大量のヌルヌルの液体が頭から襲った。
一瞬にしてローションまみれ。髪がねっとりと顔に貼りついた。私は髪を整えると、下に流れたローションを体に塗り付けた。
「どうですか?」監督に聞かれ、私は正直に答えた。
「気持ちいい、です。」
監督は次にローション風呂に入るように指示した。私はヌルヌルの床に戸惑いながら掴まり立ちをしてローション風呂に入った。しばらく自由に塗ったり浸かったりして遊んだ。
「彩夏さん、素潜りの練習、しよっか。」
「え゛?あ、はい。」
ひろしさんに耳栓をもらい、しっかりとつける。耳の中にローションが入ると水よりやっかいだからだ。ゆっくりとひざを曲げてお尻を滑らせると、仰向けにローションの中へ。顔を入れる決心がなかなか付かない。もう耳までローションまみれだけど。
すると、監督は柄杓で私の顔にローションを浴びせた。私はゆっくりと顔をローションに沈めた。

監督に手を引っ張って起こされると、目から鼻からローションが垂れ落ちた。なんだか凄く恥ずかしい。だけど目を開けられない。目の周りのローションを手で拭い、ゆっくりと目を開けた。服はよれよれ。髪はピカピカ光って、面白かった。続いてうつ伏せ。頭を膝に近づくように入れ、監督に背中を押さえつけられる。3秒くらいローションに全身が浸かり、監督に手を引っ張ってもらって一気に立ち上がった。前が見えない・・・ローションまみれの手で目についたのを拭い、ゆっくりと目を開けた。監督に支えてもらいながら先ほどのビニールプールにたつ。たっていられないから浴槽に掴まりながら。
耳栓をはずし、ローションまみれの服をなでる。ヌルヌルベトベトで、気持ちいい。
「しばらくそのまま遊んでてもらえる?バケツ一つ使っていいから。」監督はそういうと、カメラの方にまわった。私はローションを手ですくっては体に塗ったり、頭から浴びたりした。ひろしさんがペットボトルに入れたローションを頭からかけてくれた。
「気持ちいい?」監督が聞いた。
「はい。」
「どんなふうに?」
「服がベターって貼りついてるのに、ヌルヌルしてるから?かな?」
「今の自分の姿見てみる?」
私は軽く頷いた。監督は姿見を持ってきた。見た瞬間、
「うわぁ・・・」と声を上げてしまった。ベトベトになった体や顔からトロンと液が流れている。ひろしさんがバケツのローションをゆっくりとかけてくれた。右目が覆われて見えなくなったけど、ネバッとした液体が私に流れる姿が左目に焼き付いた。鼻からにゅるっと液体が流れて恥ずかしかった。
「はい、今度はね、もう一度耳栓をして、ちょっと両手をあげて」
私は耳栓をして、万歳をした。監督の指示で右手で左手の手首をつかみ、バスタブの先ほどは足側だったところに水面に向かって立った。そのままゆっくり前に倒れる。腰を曲げ、水面ぎりぎりに顔を近づけた。するとひろしさんが右手首をつかみ、息を大きく吸うように指示され、ローションの中へ引っ張り込まれた。そのまま潜り、底面ぎりぎりをゆっくりと進んで、頭側から引き上げられた。バスタブの縁をつかむと体を引き寄せて顔を水面に出した。呼吸を整えると頭から特大のバケツ1杯分を浴びた。
「ぷへぇ・・・」なんて声を漏らしてしまった。バケツを浴び終わるともう一度自分で潜り、バスタブから出た。クタクタで頭はカラッポだったけど、気持ちよかった。そこでいったん撮影終了。水分補給と休憩をはさみ(もちろんローションまみれで)、次の撮影。次はローションまみれ生着替え。まずブラウスを脱ぎ、スカートを脱ぐ。下の体操服は脱がないようにはがすのは一苦労だった。ぼったりとした体操服は当然下の水着を透けさせてくれていた。そして、ジャージを上から着たうえにセーラー冬服を着るんだけど、どちらの服もローション風呂に沈ませてから着る。まずはジャージを沈ませ、私は自主的に耳栓をして頭だけ風呂に突っ込み、あがったところでジャージを取り出し、すぐに着始めた。でもやはり変なところで貼りついて、重たいローションまみれの服は凄く着づらい!10分以上かけてようやく着終わった。続いて冬セーラー。もちろんバスタブにつけ込んで、ジャージの上から着る。その最中ずっとひろしさんはペットボトルでローションをかけてくれた。
「着終わった?OK?」監督に聞かれて頷いた瞬間、バケツのローションが頭から襲った。これでしばらくローションで遊び、ようやく終了。
とそこへ、湿った服を着たひなさんが帰ってきた。たぶんどこかでずぶ濡れになってそのまま帰ってきたんだろう。ローション気持ちいいか聞かれたから、「超気持ちいいよ!」と正直に答えた。
ひなさんに手伝ってもらってローションを洗い流し、昨日濡らした服(もう乾いていたけど)を着て、また池に入ってずぶ濡れになった。

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